ここにはある「思い込み」があります。
それは、
「お客様は技術の良し悪しががわかる、
と考えていること」
です。
もう少し、詳しく見てみましょう。
お客様は、あなたと違って、
技術に関しては、いわゆる素人です。
「効いたかどうか」
あるいは、
「気持ちよかったかどうか」
は、お客様はわかります。
逆に言えば、お客様にわかるのは、
「効いたかどうか」
「気持ちよかったかどうか」
だけなんです。
あなたの技術の何が効果を発揮して、
効いたり、気持ちよかったりに、
つながるのか、
それはお客様にはわかりません。
さらに、お客様は、
「続けて通わないと、この効果は続かない」
ということも知ってはいます。
そして、これも、知っているだけなんです。
お客様が継続、すなわち、
続けて通うことを決断するには、
次の２つが必要です。
・継続する必要性（理由や根拠）
・継続にかかるコスト（期間とお金）
なぜならば、これらがわからないと、
判断基準がなかったり、
判断するためのイメージがつかないからです。
「判断する」
「決断する」
というのは、
人間の脳にとっては、
大きな負荷のかかる行為です。
これは、お客様に限ったことではありません。
ですから、こちらが何もしないと、
お客様は、自分で判断基準を作ったり、
判断するためのイメージをしたりはしてくれません。
結果として、判断や決断が面倒臭くなり、
「また来るね」
と話してくれて、お帰りになり、
それで終わります。
施術には満足なさって、帰り際に、
「また来るね」
と言ってもらえたにもかかわらず、
その後、音沙汰なし。。。
あなたにも、
そんな経験があるのではないでしょうか。
お客様の、
「また来るね」
の裏側には、
「（と言っておけば、この場はやり過ごせるわ）」
という本音が隠されています。
これって、あなた自身も、
どこかのお店に行ったときに、
同じような状況になることがあるはずです。
あなたが、同じような状況になるならば、
当然、お客様もその状況になります。
ですから、私たちセラピスト側、
言い換えると、サービスを提供する側は、
「次回も来店すべき理由や根拠」
を提示してあげる必要があるのです。
残念ながら、お客様に、
「次回も来店すべき理由や根拠」
をお客様自身で作ってくださることを期待しても、
現実には起きることはありません。
ですので、「次の予約につながらない」のは、
サービスを提供する側が、
「次回も来店すべき理由や根拠」
を提示していないことが、真の原因となります。
